宿題って何であるんだろう

宿題は 誰が何ゆえ 出すのだろう
・・・分かりきってるんですけどね。まあ。
さて、今日は休み一日目。といっても家にいるわけですが。何してるかといえば、宿題なりゲームなり、本なり、まあ何なりと。ようは何もして無いんですけどね。ごろごろしているのと変わりません。なぜかガチガチになった栗を食べてます。
さて、今日は+αを少し進めていきましょう。
 +α
その後カイ達は教会で約四日ほど過ごすことになる。しかし。それは所詮少しの間の休息にすぎず。教会に身を潜めて五日目。
「・・・セーラさん、いい感じですよ。だいぶ氷が現れるようになってます。」
「う〜ん、でもいまだによく分からないのですよ。私の手から氷が出てくるなんてもう本当に、自分でも、驚きの連続で・・・」
「いえ。それにもともと低い数値でも上げることは可能なんですよ。精神修行とか、色々やれば底上げできます。一回やってみます?」
セーラはりんと一緒に特訓をしていた。やはり何もできないのは嫌だ、ということだったので、りんが特訓してあげようと言ったのである。セーラはもともとダンスやバレエをやっていて体がとても柔らかかったので、りんの忍術のなかの、舞踊術がだいぶできるようになってきたのだ。足に氷の膜を張れば、スケートのごとく事ができるらしい。
「セーラ殿はなかなかどうして、凄い上達振りではないか。」
「ああ。俺も見ていてびっくりだよ。・・・そういえば、セレナ、体大丈夫なのか?」
「む・・・問題ない・・・とは言えない状態だな。」
セレナは左腕を押えながら言う。何でもセレナの体の一部がだんだん動かなくなってきているそうだ。原因は全く分からないらしい。医療にある程度通じているりんでも、神経系にも異常は見られず、もしかしたら原因不明の病気じゃないか、とまで言わせたほどである。
「・・・しかし、そろそろここに留まるのも終わりの時期であろう?兄上の居場所もかなり離れているし。なにより我々はこの国ではお尋ね者というものだ。あのワープエクスプレスも使えないのだし。」
「そうだよなぁ・・・そろそろかな。」
と、その時。カイの頭を突然変な感じが襲った。
(な、なんだ・・・?これは・・・)
(カイ。聞いて!私はクルナ。セレナの中のもう一つの存在。)
(クルナ・・・?)
(ここに悪意がなだれ込んでくる。逃げてください・・・そして・・・)
(そして?)
(セレナの人格の体との結合が解けかかっています。このままではセレナという人格は消滅してしまう・・・)
(な、なに!どういうことだ?)
(セレナは私の体に無理やり入れられた人格なのです。手が動かなくなって着ているのもそのせい。そして、彼女と私は今や二人で一つの存在なのです。どうか・・・彼女を救って・・・)
「おい、カイ!聞こえるか!」
そのとき。カイを呼ぶ声が聞こえた。セレナだ。今まで聞こえていたものと全く同じ声。
「セレナ・・・か。」
「カイも今の聞こえていたな・・・なるほどそういうことか。というかそれより!他の皆は上に上がっていった!ここに・・・」
そこに、ここの神父さんがどたばたとやってきた。
「カイ様!王国の兵士が!セーラ様を出せと!かぎつけられたと思われます!」
ちっ、とカイは舌打ちをする。もう来たか、と。カイは手にナックルを取り付ける。
「じゃあ・・・強行突破するぜ。神父さん。ここまでありがとうございました。疑いが晴れれば・・・またうかがいます。」
「いえ。我々もあなた方には助けられましたし。セーラ様をどうぞ・・・正しい道へ導いてくだされ・・・」
よし行くぞ!とカイとセレナは地下から一回に上っていった。