今日は久しぶりに

休みです。というわけで。今日は長々と続けていながら滞っていた+αを特別にスペシャルのごとく進めていきましょう!いくぞ、お〜
+α
カイ達が部屋で置いてあったおつまみを食べていると。
トントン
「ん〜、カルア・・・か?ドア開いてるから、入っていいよ。」
カルア・・・カイが勝手につけた名前だが。彼は気絶していて、神父さんが見ていてくれたのだ。もっとも深刻な外傷もなかったわけで。こうして復活できたのである。
「カイ様。お伝えされたとおりカルア君は見ておきましたよ。それと。彼はやはり少しいじられてますな。」
「は・・・?いじられていますな?」
「ええ。これほど強い念動は見たことがありません。」
「念動・・・?聞いたことが無い言葉だぁ。シャルは?」
いんや、とシャルは首を振った。それもまたヴィクトリア特有の能力ですから、と神父さんは言う。
「ええ。空気の振動を利用して力を引き起こす力、と聞いています。振動数によれはそれは音波にもなりますかな。とにかく、詳しいことは本人に。カルア君、さっきのをもう一度、お願いできるかな?」
はい、とカルアは頷いて手を前に出した。前には神父さんが人形を置く。そしてカルアが力を入れると。人形が一撃で砕けた。例えようが無い、とりあえず人形がぺちゃんこになったでもなく、とりあえず粉々になった。
「こ・・・これは?」
「僕がエクステンデットとされて得ることになった能力・・・ごめんなさい。それ以外はよく分からないんだ。でも使い方は分かる。カイさんもできるの?」
「む、無理無理・・・俺は術くらいだよ。大体術もまともにできないし・・・最終的にはほら。」
そう言ってカイが得意の格闘技を披露した。いわゆる「型」というものである。決まった動きをする。格闘技とかの試験であったりもするものだ。
「ほぉ・・・剣もお使いになるので?」
いや、と神父さんの問に答える。
「剣は父さんが教えてくれたんだけど、どうにも重いしうまく扱えなかったんだ。神父さん、でもなんだか興味津々・・・」
「ええ。我らのモットー、『自分のみは自分で守る!』というわけで我らも独自の拳法をさせてもらっております。だからできれば参考に、と・・・」
それじゃあもっと適任がいるぜ、とシャルが隣の部屋を指差す。
「二つ右の部屋の赤髪の人。あの先生はカイよりも圧倒的に強いぜ。まあ見た目小さなお嬢ちゃんだけどね。」
「うん。シギ先生。」
「・・・で、カルアはこれからどうするんだ?」
「え・・・?」
いきなり話を振られて戸惑うカルア。
「・・・僕は・・・カイさんやセレナさんと一緒がいい・・・だって・・・」
「だって?」
「僕が、他の人を殺さなくてすむから・・・」
それを聞いた神父さんはにっこりと笑う。
「・・・カルア君、あなたはちゃんと感情が戻っていますよ。あなたなら力を誤った方向に向けずにすむでしょう。・・・これはあなたにお返しします。」
そう言って神父が取り出したのは・・・あの鎌だ。
「あ・・・うん。」
そう言ってカルアはそれを受け取って腰になおした。
「カイさん、僕、まだ一緒にいていいかな・・・?」
「・・・ああ。もちろん、大歓迎だよ!」

一方、隣の部屋では・・・
「・・・やはり、クレア国はお父様が言うような国ではないのですね。まあそんな国なんておかしいとは思っていましたし。」
「うん。レイを見つけたら、連れて行ってあげるからね。魔法が使えるなんてこと以外は普通だし。」
「ええ。お願いしますわ。・・・でも、この旅の中、私はやはり足手まとい・・・ですよね?」
「む?いやそんな事は無いぞ。何か特技くらいはあるだろう。」
「と、特技・・・ですか?ダンスくらいなら・・・」
「ごめん、それ、誰もできない。」
「うう、そうですか・・・。」
あ、そうだ、とレナは突然何かをかばんから探り出した。
「これはね、法力測定器。法力を持っている人に反応して、その量を測ってくれるの。一回やってみようか。」
「え・・・、私にも術が使えるのですか?」
「私はそんなことはした覚えは無いがな。何とかなるのではないか?」
「そういえば、確かに・・・二人ともやってみようか。」
〜そして数分後〜
「ふぅ〜、終了よ。流石、りんさんの改良したのは違うわね。痛くもかゆくもなかったでしょう?」
「うむ。問題は無い。」
「で、数値は?」
えっとねぇ〜とレナが数字を見る。そして途端にギョッとした。
「・・・うわぁ〜、セーラは、これはちょっと難しい数字。ゴメンね・・・」
「あ・・・そうですか・・・」
「でも、ちょこちょことしたことはできると思う。ほら、例えば手に氷の膜を作って殴るとか。」
「は、はぁ・・・」
「で、私はどうなのだ?」
「それがね・・・数字が、凄すぎ・・・数字で言えば二万ちょっと。具体的にいえば、私の10倍ね。」
「それは凄いのか?」
「ええ。クレア国民の平均の約50倍。」
「な・・・なに〜!!私は五十倍も・・・!」
そして、セレナの極悪的な法力値が明らかになってしまったのである。