一日くらいめいいっぱい好きな事したい

物事は 好きこそものの 上手なれ
はい、今思った。「好きこそものの上手なれ」って、5・7・5の、後ろの部分にぴったりなんですよね。というわけで適当に使ってみました。それにしても最近寒い;秋がほぼなかったですね。残暑の後はすぐに冬とは、一体何考えてんだといわんばかりです。まああのカメムシの季節も一瞬にして通り過ぎたわけですが・・・。これから先、日本の気候は一体どうなるんだろ?
さて、今日の+αはセオリー通りのストーリー、バトル開始!ですね。しかし、魔法の使えない彼らが一体どうやって戦うのか?
 +α
カイ達はりんが引っ張り上げたフィッシャービーストの群れに飛び込む。いつの間にかりんは糸を投げていたわけで、それでフィッシャービーストはりんの手の内だ。
「てええええい!!!」
カイのパンチはフィッシャービーストにヒットするものの、ダメージは微妙だ。
(ったく、なんて硬さだ・・・)
そこに、シギが飛び込んでフィッシャービーストを弾き飛ばす。
「カイ君、できるだけ急所を狙って!こいつの弱点は・・・」
シギはフィッシャービーストを引っつかんで叩き落し、首の部分に思いっきりパンチをぶち込んだ。フィッシャービーストはそのままばたっと倒れてしまう。
「首。カイ君、合わせて!たたみかけるわ!」
「おお、いくぜ!」
シギとカイはそれぞれ対称の動きでフィッシャービーストを攻撃する。りんはそれに合わせ、持っていた糸を思いっきりねじる。するとそこに打ち上げられたフィッシャービーストが一気に一箇所に集まる。そこに、左右両方向からカイとシギが突進する。
「いけぇ、連牙・・・」
「流星拳!」
集められたフィッシャービーストはそのままばきばきばき・・・という音とともに潰されてしまう。
「これ位すれば大丈夫でしょう、星恵さん?」
「ええ、まかせてください。」
そう言って星恵がフィッシャービーストに念じかけ、一瞬星恵の体ががくん、と力が抜けたようになったかと思うと、なぜか弱っていたフィッシャービーストが立ち上がり、海に帰っていった。
「・・・星恵さん、なにやったの?」
レナが声をかけても星恵はそのまましばらく動かなかったが、突然はっとして生き返った。
「ふう、なんとかなりましたわ。あらレナさん、どうかしました?」
「いや、星恵さん何やったのかな〜って思って・・・」
「まあ昔はこういう修行してたんですよ。一種の幽体離脱・・・ですね。」
なんじゃそりゃ、という顔をカイ、レナ、セレナの三人がしたところに、船長がお礼をいいにやってきた。船長にはとりあえずシギに対応してもらう。
「えっとですね、まあ魂だけ体から抜け出して、直接相手に話しかけたりできるんです。中から相手をいじったりもできますね。」
「つまり、洗脳とかは?」
「はい、余裕です。」
「ぬう、油断ならぬ能力だ・・・」
さてそんなことより、と星恵はりんにぼそぼそと何か話しかける。シギの応対も終わり、いよいよカイ達は船の中の人気者だ。そこに。
「よう兄ちゃん、やるじゃねえか。」
とカイに声をかけてきた男が一人。
「ん?ああ、まあこれでも昔っから格闘技の修行だけはやってたし。」
「流派とかあるんだろ?」
「流派ね・・・確か、牙龍拳法だったと思う。」
「そうか。よし、俺はヴィクトリアのダールの町に住んでるグロウってもんだ。もし用とかが無かったら、少し俺の家によってかねえか?」
どうしようか、とカイはレナの方を見る。
「いいんじゃない?どうせ行く当てはないんだし。」
「そうだな。シャルさん、あんたはどう思う?」
「俺か?そうだな。別にいいと思うぜ。あ、でもこれからの動きを冒険者ギルドで決めにゃならんし、何人かは別行動だな。」
「じゃあ私が行きますわ。りんさんもどうです?」
「じゃあ、わたしも・・・」
なぜか一瞬にしてメンバーは決定。
「分かった。じゃあ星恵さんとりんさんはギルドへ行くって事で。じゃあえっと・・・」
「グロウだよ。」
「ああ、グロウさん、そういうことで、お願いします。でも、グロウさんの家で、一体何するんです?」
「おお、それはいってからのお楽しみさ、なに、悪いようにはしねえさ。」
かなり怪しいとは思ったが、それでももしかしたら宿代浮いたかも、と思い、そのままにしておくことにした一行であった。