新章スタート!

はあはあ、今日はこの前の試験の試験が返ってきたのですが・・・なんだよあれ、点数取れるわけないでしょーが・・・まるでドボンなり。さて・・・今日から始まる+α、まあ気楽にやっていきましょ〜

+α The dreams of immortal the second symphony "forrow-幻影-"
リオたちが戦ったあの戦い・・・最後には何とか勝利したものの。その傷跡が残るその世界、その十八年後。再び彼らが立ち上がる・・・運命とは皮肉なものだ・・・
「・・・ご・しゅ・じ・ん・さ・ま〜!!!起きてくださ〜い!!」
「・・・う〜ん・・・ZZZ」「・・・秘技・死者の・・・」「わ〜ちょっと、ちょっとたんま!それはいろいろと問題が・・・」「わ〜ご主人様、やっと起きてくれましたね〜」
髪がややはねた少年がベッドから起き上がる。青い髪、黒い目。この少年、名前はカイという。今年で十五になる少年だ。そして彼を起こしたのは世話好きペットエーディン。父親が十歳の誕生日にくれたペットである。まあ実際はほとんどの世話をしてくれるのだが。
「もうすぐご飯ですよ。速く準備してくださいね。ご主人様はいつも遅刻してるんですから。」
「分かった分かった・・・よし、服は着替えたし、行くか、リンリン。」
リンリンはエーディンのニックネームである。なぜかというと、もらった当時りんりんりんりん鳴らしていたからである。そこから二人で朝食へ。
普通の家ならご飯を食べに行くのに、せいぜい階段を下りてリビングに行くくらい。しかしここは違う。なぜか。それは・・・
「カイ様!おはようございます!」大勢のメイドさんがカイを迎える。
よもや彼は某漫画のお嬢様のような奴か?いや違う。
「ほらカイ様、もう食事は始まっておりますよ。王様も王妃様もレイ様もお待ちになっておりますよ。」
王様。そう。ここは王宮。カイは王宮に住む王族なのである。とはいえ・・・カイが食堂の扉をおもむろに開けると・・・
「カイ、おっそ〜い!!」甲高い声が。この王族は何かが違う。
「うるさいなぁ、もうちょっと寝かせてもいいじゃないか・・・」
「口答えしない!さっさと席に着く!大体あんた学校に間に合わなくなるわよ?レイはもう食べ始めてるのにねぇ。」
レイとはカイの兄貴。正確に言うと双子の兄貴である。
「兄さん、何でそんな速く起きれるんだよ・・・」
「まあそれは俺の特権だからなぁ・・・それにお前が起きられないから父さんからペットもらったんだろ?」
「そんなことありませんよ〜、今日だって秘技を出す前に起きてくれましたし・・・」
まあそんなことより、とカイは座る。
ここはクレア大陸のクレア城。いわゆる大陸全ての中枢である。この世界は三つの大陸に分かれていて、それぞれが独自の国として運営している。また空には一括で統治される天界、グラスフィールドと呼ばれる場所があるのだ。それで、カイの父親はこの国の国王で、ガリオルという。一部の親しい人物は「リオ」と呼んでいるようであるが。というか、この王様、自分で料理をしたりするし、いろいろできるのだが、王妃のマナテルはこれでもかというばかりに何もできない。カイはその何もできない部分を受け継いだのか、日常生活の大半のことができない。洗濯とか。なにより朝起きられない。かわいそーに。
「よし、ごちそうさま!父さん、じゃあ行ってくる!」
「ん?ああ。今日は実戦練習なんだろ?頑張れよ。俺も見に行くしな。」
「ああ、俺、頑張るから!父さんは王様の格好で行くのか?」
「いんや旅人の服だ。国王たるものがそんなにポイポイ外出できないしな。後で行くよ。」
「ああ、きっと来てくれよ。」
そう行ったあと、エーディンから学校の荷物を受け取り、王宮の外へ。外ではレイが待っていた。
「じゃあ行くか。で、今日はあれ持ったか?」「ああ、この本だろ?」
カイはかばんから、分厚い本を取り出した。
「何とか解読できたけど、どうやら何か封印されてるみたいだ。今日あたり、皆で調べようぜ。もしかしたら世紀の大発見かも・・・」
「まあ後は学校で話そうな。いくぞ。ただでさえ遅れてるし。」
二人はそのまま学校へ向かった。