クレア大陸編第二十三章 ディメンジョン・クロス

さあ僕の秘密兵器が役に立った。衛星レーザーは容赦なくモンスターをなぎ払ってしまう。しかし、ヴィクトリアで気になる動きがあるそうなので、リオさん達はなんだか救援を呼んだ後、待機だそうだ。んで、シギたちは・・・
シギたちはゴウレンの案内の元、遂に最奥までたどり着く。待っていたとばかりに、ウォーレンが現れる。「来たね。そうだな・・・おやゴウレン、なぜ人間に加勢する?」「ウォーレン、それは我らの中にある。人は確かに我らを苦しめた。だが我らとて、彼らに助けられた部分もある。いったはずだ、我は様子を見ると。今は時ではない。だからこそ我は人に加勢するのだ。」それを聞いたウォーレンはふう、と残念そうなため息をつく。「わかった・・・なら来い。僕が・・・倒してやる!!」戦闘開始。しかし、ゴウレンがりんとレースを制す。シギ一人の力で戦うということだ。「なんで?シギ一人では・・・」「今のシギは自分の力をコントロールできない。『音楽』第三形態の力はそれほど強力だ。巻き込まれたくなければ、見ているがよい。」そういうと、ゴウレンの姿が消え、シギの体が赤い鎧にまとわれていく。さらに、周りを炎が渦巻く。ウォーレンは強力な水圧で攻撃するも、炎の前に全て蒸発してしまう。すると、シギを取り巻く炎が揺らめき、瞬間的に後ろに回ったシギの火炎魔法がウォーレンを焼き尽くす。さらに炎を取り巻いたパンチがウォーレンを床に叩きつけた。もう回り一面炎に取り巻かれ、レースやりんは唖然としながらもあせだらだら。しかしウォーレンは精霊、そう簡単には沈まない。水が轟音とともに上がる。
「水の力をおもいしれぇ!アクエリアス・スフィア!!!」水はいやおう無しにシギを襲う。しかし、シギの眼前でその全てが凍りつく。「ごめん、遅くなった!」という声とともに。黄色い髪。氷の鎧に大きなボール。「自己紹介がまだね。私はレイラ。リオ君の友人よ。電話で助太刀頼まれてね。助けに来たわ。大丈夫?」しかし見ただけで様子が分かった。シギの周りに赤い炎が渦巻き、精霊はすでにかなりの手傷を負っている。
「ぐ・・・こうなったら最終手段だ・・・アクエリアス・スフィアが打ち破られたなら・・・僕の『交差』の力で・・・」すると、ウォーレンから光がでて、その後ウォーレンが青いオカリナの形になった。そこから不思議な音が鳴ったかと思うと、いきなりゴウレンが出てきた。「っ!ウォーレンやめろ!これ以上人に憎しみを植え付けるな!」どういうこと?と聞くシギ。「奴と我は対局する精霊だ。我が音は人を結ぶ音。だがあの音は人を交わらせる音だ。しかも悪い意味でな。すれ違わせる。あの音を聞いたものはその力に冒され・・・敵を求めるようになる。」「じゃあ私達もやばいんじゃあ!」耳をふさいでここから出るんだ!とゴウレンは叫ぶ。シギたちはレイラが通ってきた道を走り、何とかリゲルを待機させた場所に戻る。「音は・・・やみましたね。」「奴も力尽きたのだろう。ここからなら・・・ヴィクトリア辺りが影響を受けているな。」その声とともに、空をなんだか無数の点がクレアの方向に飛んでいくのが見えた。・・・りんはすぐリオに状況説明。
・・・さあ明日から僕も城にいられなくなるなぁ・・・