休みです。

雪降りし されどわが身は やみぬべし
さて、よく分からない川柳を作ってしまいました。はっきり言って自分でも何言っているのか分かりません。
さて、今日はまた久々の休みで、もうそろそろいい加減に年賀状を書かないとやばい時期ですね;戌かぁ・・・何かこうか。まったく当たり前すぎて微妙なんですね。そんなことはどうでもいいとして・・・とうとう宿題が来ました。というかまだ来てないんですけど、見え始めたという感じですね。・・・多すぎですね。あれは。雪まで降り始めていい加減冬になったんだなぁと感じる限り。このわけの分からない日記もいつの間にかめちゃくちゃ書いてるわけでして・・・ある意味凄い・・・。
さて、今日は+αを続けていきましょう。さていきなり捕まってしまったカイ達。一体どうなることやら。
 +α
「ちくしょう、だせ〜!!!」
カイがギャンギャン叫んでいた。それもそのはず、城に着くがいなや牢屋にぶち込まれてしまったのだ。もちろん装備も取り上げられていて、出るに出られない。おまけに全員別室なので、孤独感を満喫できること請け合い。エーディンもグロウの家に置いてかれていて、ここにはいない。
「ったくここでは魔法も使えないし・・・どうすればいいんだ?」
と。そこにすっと人影が現れた。
「あら・・・今日は意外な人が牢屋に入れられているのですね。」
そう言って覗き込んできた・・・少女だ。とりあえず背格好は少女なのだが、着ているものがやばい。とりあえず一言で言うと、輝いている。服装からも高貴な人間であるのは一目で分かったので、とりあえずカイは引き気味に接する。
「あなたは・・・?」
「はじめまして。私はセーラ。セーラ・ヴィクトゥーム。あなたの名前は?」
ヴィクトゥーム・・・これがヴィクトリアの王位継承者を意味する名字だということは、カイも当然知っていた。つまりこんなところに現れた少女は、立場的にはカイと同等なのである。そう知りつつも、カイはとりあえず知らないふりをして受け答えをする。
「カイ。・・・俺は今は捕まってるし。一体何の目的でここに?」
「いえ、少しお話を聞きたく思ったのですわ。」
カイは少し不思議な気分になっていた。牢屋に入れられてギクシャクしているのは確かだ。ただ、この少女が話しかけてくると、つい母親と話しているような気がするのだ。
「話?」
「はい。何で捕まったかとか・・・庶民の生活についても聞きたいのです。私は外に出られないので・・・私にとってはここだけが外と内を繋ぐ場所なのです。どうか、話してくれませんか・・・?」
さてこれは困った。カイもこう見えて一応王族である。おまけにクレアの事を言ってもこの子が今のように接してくれるかは怪しい。
「・・・俺達は行方不明になった俺の兄貴を探してたんだ。ただ、その途中でなんだか国家機密っていわれるものを見ちゃってね。おかげでこの有様さ。」
「まあ・・・それはおかしなことですわ。私も国家機密など存じませんのに。それは一体なんでしたの?」
「おいおい、そんなこと話してもいいのか?」
そう言ってカイは少し周りを見回した。
「大丈夫です。この話は誰にも聞こえてませんわ。」
「そうか・・・うん、まあいいか。たしか・・・機械だった。でも生き物みたいに動く、へんなやつで、人を取り込んでいたんだ。そいつらはその機械兵をオーガニック・アーマーと呼んでいたかな。たぶんそれが国家機密だと思う。」
「・・・そうですか。聞いて安心しました。それでは・・・」
セーラはすっと屈む。すると牢屋の鍵がガチっと開いた。
「カイ様、あなたはこんなところで捕まっていてはいけませんわ。お仲間も一緒にお助けなさいな。」
「え・・・?」
「ふふ。カイ様、そうお硬くならずに。それと少年が一人別館に移送されました。お助けなさっては・・・」
セーラはそう言って鍵を渡すと、すっと立ち上がる。
「ちょ・・・ちょっと、お前・・・」
「セーラですわ。」
「せ、セーラ、こんなことしたらいけないんじゃないのか?大体俺達は・・・」
「いいえ。たとえそうであっても、私はお父様のやっていることを正しいとは思いませんわ。それにあなた達にはなんだか力が感じられるのですわ。」
「・・・はあ・・・」
「・・・もうすぐ衛兵がやってきます。それまでにお逃げください。」
「ちょ・・・ちょっと待った!流石に装備とか無しでは・・・」
「大丈夫。装備はここの三つ横の牢に保管されています。」
「はあ・・・準備周到なことで・・・」
「では・・・」
そう言ってセーラはすっと階段の奥へ消えていった。カイは急いで牢を片っ端から空け、武器も取り戻すと、全員にとりあえず超手短に状況を説明した。
「なるほど、その王女様がな。」
「ああ。というか、とりあえずエクステンデットの子がいない。たぶん連れてかれたんだ、場所はなんとなく感覚で分かるから、急いで助けに行くぜ!」
「おいおい、感覚って・・・」
「大丈夫よ、シャル。カイさんの感覚なら。」
「は・・・はあ、りんがそういうなら。」
「じゃあ行くぞ!」
とりあえずその目的を掲げカイ達はセーラが消えた階段を駆け上がる。そのままカイは感じるままにエクステンデットの少年を探す。その途中で。兵士が二人ほど少女を囲んでいるのを発見した。
「おいおい、王女様といえども、ちょっとやりすぎですぜ?」
「ったく。で、持ち出された鍵はどうされました?」
セーラだ。どうやら戻る途中に見つかったのだろう。
「私は何も・・・」
「ええい、持ってるだろ!なくすと俺達の首がやばいんだ、王女様、失礼ながら探させていただく!」
兵士がセーラのポケットというポケットを探っている。傍から見るとかなり危ない。そのとき、兵士が一瞬にして吹き飛んだ。そして王女のそばにはりんが。
「・・・不謹慎・・・」
りんはどうやらそれが教育によくないと判断したようだ。そしてカイ達もセーラのもとに駆け寄る。
「あ・・・」
「セーラ、お前大丈夫じゃねえじゃねえか。」
「すみません、助けていただいて・・・ああ、脱出なさったのですね。」
そのとき、後ろから兵士がぞくぞくと現れ始めた。
「いたぞ!」
「な!王女様が人質に取られているのか!?」
「ええい、ひっとらえろ〜!」
「・・・セーラ、どうする?」
「私は・・・」
「流れ弾でも当たったらまずいだろう。ここは少し付き合っていただくのが得策と思われるが?」
「そう・・・ですね・・・」
かくして王女様はカイ達の人質になり、カイ達は兵士から逃げていくのであった。