まあ適当に

遊びすぎ 体はこたえる 見事まで 
どういう意味か。そのまんま。遊びすぎて体がまいっております。まあその時間はここでの時間も含んでいるわけで。

 +α
セレナは食堂の炎の中にいた。
「なんだ、この感じは・・・なんだ、私に語りかけるこの感覚は・・・」
セレナはそう思い、剣を抜き、炎を振り払った。そこには・・・
「・・・誰だ、貴様・・・」
人が二人立っていた。どうも見たところ男女だ。
「・・・あなた、私の同族?何しに来たの・・・ここは私の縄張りよ・・・」
男のほうはなんだか本を持って笑っている。
「クル、むやみに相手をするな。我々の目的はこいつではない。」
「無論。それでも・・・」
クルと呼ばれた少女は赤いオーラを帯びたかと思うといきなり炎がセレナを襲った。
「何!?」
セレナはとっさに剣の力を解放して炎を振り払う。剣からは光の筋が延びた。
「何をする!私を黒焦げのから揚げにする気か!」
「ふふ、ころもがないとから揚げにはならないわ。まあ強いて言えば・・・」
再び炎が巻き上がる。
「消炭かしら!?死になさい!」
そこに、別の炎が巻き上がった炎を押さえつけた。同時に三人の人影が飛び込んできた。
「セレナ、無事か!?」
カイたちだ。
「ぬう、あの女が私をから揚げ・・・ぬ?なんだったかな・・・」
「と、とりあえず焼かれそうなんだな?」
「ああ、そんなところだ。至急救援を求める。」
「了解・・・先生、どうかしましたか?」
カイはシギ先生が二人をじぃ〜っと見ているのに気がついた。
「カイくん、これはここから離れたほうがいいかもな。」
シャルの耳打ち。カイには理解できないが。しかし次にシギが発した言葉で全てが分かった。
「貴様ら、私の学校の食堂でぬぁにさらしとんじゃい!これだけ無駄に燃やしたって事はその消炭にお前らも加えられたいってことだな!」
「あら、たかが先生ごときに私達が倒せるかしら?ムリエル、第一よ。使ってちょうだい。」
クルは男に何かを唱えるよう言った。すると男の声とともに本が光り、同時に来るのからだがどんどん鎧に包まれていく。
「さあきなさい、返り討ちにして・・・!?」
しかし相手はキレた先生の力を侮っていた。瞬間的に懐に入ったシギの初撃が鎧を砕き、後ろに回った第二撃で男ごと床に叩きつけ、とどめにかかと落としを叩き込んだ。この動き、あまりに速すぎて、カイの目にも終えない。
「・・・ふう、やりすぎたわね・・・」
そう言って縄で二人を縛った。
「ぐ、なぜこんなことに・・・」
「いや、クル、既に我々の目的は完了した。帰るぞ。」
すると、どういうことか縛った二人が透け始めた。
「な、なにっ!消える!?」
「くくく、時にそこの少年・・・」
「な、なんだよ!」
「貴様の片割れは我らが頂いた・・・貴様と違って有能なのでな。せいぜい追いかけてくるがいい・・・」
その言葉のあと、二人はその場から消えてしまった。縄がむなしく地面に落ちる。そこにレナが走ってきた。
「カ、カイ!レイが・・・レイがさらわれちゃった!」