シンドー君のマル秘日記〜1〜

僕の名前は真堂寛志。名前に特に意味はない。
この地球のどこかにもしかしたらいるかもしれない、不思議少年である。
あと、形の上では真堂家のお坊ちゃまでもある。真堂家は世界有数の
金持ちで、なぜだか知らんが、自家用衛星とかまで持ってる。
そういえば、何で不思議少年かって言うと・・・ここだけの話し、僕の周りでは
一日絶対に一回以上摩訶不思議な事が起きるからだ。例えば、
突然ミサイルが振ってきたり、ピンポイント地震が起きたり、
誰だか知らないが一日に百回以上間違い電話をしてきたり・・・etc
もう科学では到底説明できないことばかり起きるのだ。
とりあえずそんな僕は今日もトラブルにあってしまう。
今日、何事もなく道を歩いていると、空が急に光った。
驚いた僕はその場を見上げる。すると何かが振ってくる気がした。
なんせ一体過去何回ミサイルに振られてきたことか。もう慣れっこである。
問題は今回は少しそれが大きめで、無駄に燃えていることだった。
もしかしたら隕石か?そう思いつつも僕は懐から
「我が真堂家マル秘999つ道具呼び出し用ハイパーリモコン」
なぞという長い名前がついたリモコンのボタンを押す。リモコンには
0から9までの数字が書かれていて、それのうちのどれかを押せば
まあ何かが起きるわけだ。ちなみに僕は二十個くらいしか把握してなかったりもする。
まあそのうちの一つ、「自家用衛星レーザー」でその降ってきたものを
焼き払ったわけだ。すると、それが一体何かようやく分かった。
あのひらぺったい形・・・ああ、アニメとかでよく出てきそうな「UFO」。
これは今までなかったな。あんなものまで振ってくるとは・・・
などとまあそんなことを考えつつ、自家用激マッハシューズでそれの
落下地点へ向かった。落ちた場所は都合よく空き地で、なぜか周りの家の
住人も気がついていない様子。都合よすぎだなぁとか思いつつ、その
摩訶不思議な物体に近づく。すると・・・そこに人が乗っていた。
あのアニメとかに出てくるひょろい奴じゃなくて、ちゃんとした人間の女の子だ。
小学校低学年位、というところだろうか。おまけに血を少し流して気絶している。
ひぇえ、これはまずいことをやりすぎた。
自家用ハイパー治療セットはあいにく家だ。しょうがないから今回は
二回目の999つ道具発動。「自家用高速担架」を呼び出す。すぐにそこに
見た目は普通だが何気にブースターがついている担架がやってきた。
それにその子を乗せ、全速力で家へ戻る僕。今思うと、あそこでUFOなんて
追いかけたのが全ての始まりだったのかも・・・はぁ。